穴子と夏野菜のバルサミコ風味
穴子と夏野菜のバルサミコ風味


「旬」の素材は、「生命力」の源。


自然の恵みに感謝して、素材を大切に、「旬」の食材が本来持っている美味しさを楽しんでいただく。

日本の風土の特色は、「四季」があることです。また、その季節ごとに「旬」の食材があり、我々日本人は古来より、それを上手に食べることで、からだのバランスを整え、健康を保ってきました。

たとえば、、、


「春」の訪れと共に、寒い冬の間土中で眠っていた種が次々と芽を出し、活動を始めるように、春の光をいっぱいに浴びて育った春野菜には、葉緑素やカロチノイドなどの抗酸化作用のある色素が含まれています。生命力あふれる旬の素材が持つ力が、私たちの体に新しい細胞を作り出します。昔から、山菜や野草がおいしくなる春には「にがみを盛れ」と言われてきました。これは、芽吹く時期には、にがみのあるものを食べ、冬の間に体内にたまった老廃物を出して、ビタミンやミネラルを摂り入れよう、という知恵なのです。

どんちっち鯵のレモンマリネ
どんちっち鯵のレモンマリネ

暑い「夏」には「水気や酸味」が必要不可欠。きゅうり、なす、トマト、スイカなどウリ科やナス科の夏野菜は、からだを冷やし、体調を整えてくれます。

新秋刀魚のマリネ わさびジェノヴェーゼソースとかぼすを添えて
新秋刀魚のマリネ わさびジェノヴェーゼソースとかぼすを添えて

そして、恵みの「秋」。

「秋茄子は嫁に食わすな」。一般的には、「秋にできるナスは味がよく、もったいないから嫁に食べさせるな」という意味で使われることが多いようですが、本来は「ナスはからだを冷やすので大事な嫁に食べさせるな」という意味が込められていました。これは夏の食習慣のまま、からだを冷やすナス科やウリ科の野菜を食べ続けてはいけないことを教えています。夏の太陽の恵みを受けて甘味を増した野菜や果物、 DHAやEPAといった 良質な油を蓄えた旬の魚(秋刀魚や鰯、鯖など)をたっぷり摂って、寒い冬に備えましょう。 

美桜鶏 手羽元と根菜のポニート
美桜鶏 手羽元と根菜のポニート
寒さ厳しき「冬」は、寒さから体を守るため、体を温める根菜(ゴボウ、蓮根、大根、人参、玉ねぎなど)や脂肪類をたっぷりと摂ります。
春野菜のリゾット
春野菜のリゾット
このように、私たちの体は1日に1回とか、週に1~2回といったサイクルではなく、自然の恵みに沿った四季のサイクルで、生理的にバランスをとっています。
ですから、「旬」の素材を食べることが、免疫力を高めたり、抵抗力をつけたりと、丈夫な体づくりに繋がっていきます。

旬の素材は、生命力が強く、栄養価も高くなっています。

「無理せず、美味しく食べて、健康になりましょう。」

麹では、2週間を目安に、野菜を中心に、「旬」を楽しむメニューが変えるよう、心掛けています。とりあえず、2週間に1度、麹で「旬」を食べることから始めてみませんか。